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2016/11/28

谷崎潤一郎の世界 鍵(第四部)

 さて、今回は、谷崎潤一郎の有名な『鍵』の「第四部」になるが、その内容は、次のようなものである。まず、倒れた「夫」(大学教授)を看病する「妻」(郁子いくこ)とその他の人たちのことが全般の内容である。――まず、一日の「生活」パターンを見てみると、むろん、その時々によって違って来ますが、基本としては、夜中は、妻(郁子いくこ)が一人で看病している。朝は、七時頃、婆やがやって来て、食事の支度をする、八時頃、看護婦の小池さんが起きて来る。そして、八時半頃、夫(病人)に朝食を取らせる。あとは、午前の予定はない。――正午、病人が昼食を取る。午後一時、町医者の児玉さんが来診する。その後、妻は、二時以降、看病を小池さんにお願いし、二階で「仮眠」を二三時間取る。この時に「日記」も書く。そして、五時頃、妻(郁子いくこ)は、二階から降りて来て、五時半頃、夫(病人)の夕食になる。そして、夜は、八時頃、敏子が帰り、九時頃、婆やも去る。十時、小池さんを二階へ行かせる。十一時、庭に(木村の)足音が聞える。裏口から女中部屋へ通す。十二時、彼去る。という基本的な「生活パターン」を繰り返すことになる。――ところで、この「第四部」にはこれという大きな「出来事」はないが、ただ、夫(大学教授)は、「にーき、にーき」と妻の「日記」のことを非常に気にしていて、「……お前は日記を、どうしている?」と訊くので、「……私は昔から日記なんか附けていません、そんなこと、あなた知ってはるやありませんか」と、意地悪く素直には答えてはくれない。そこで、夫(大学教授)は、ふと娘(敏子)のことを想い出し、そして、その娘(敏子)に妻の「日記帳」を捜し出してもらうことを思い付くという展開であり、興味や関心がありましたら、ぜひとも訪ねて見てください。
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